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ハイゼットトラック(S200P系) エンジン

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2013.11.30 軽トラ世界一決定戦 「GTCPハイゼット」エンジンブロー事件の真相③

第2話で、エンジン油温が134℃まで行っていたというお話しを致しました。



エンジンブローした原因の一つは、この油温にも有ったと思いますが、それ以上にネックとなっていたのがエンジンレイアウト。


通常の乗用車(エッセやミラなど)の場合は、同じKFエンジンでも、下の写真の様に垂直に搭載されております。


IMGP7490.jpg


しかしハイゼットトラックのKFエンジンは、下の写真の様に70°ほど傾けて搭載されておりますorz


IMGP7491.jpg


ちなみにキャリイ(DA63T)の場合は下の写真の様な感じで、ハイゼットに比べると若干垂直に近くなっています。


DSCN2515.jpg


で、斜めに搭載されていることで、どうなるかと言いますと・・・。


①激しい横Gがかかる


②エンジンオイルが偏る


③ストレーナーの吸い口にオイルがなくなる


④ストレーナーからエアを吸う


⑤エンジンオイルがエンジン内の各部に供給されなくなる


⑥焼き付きを起こす


といったストーリーになるわけです。

もっとも、かかる横Gの大きさや時間によっては、焼き付きには至りません。


また、油温がもう少し低ければ、今回の横Gの大きさ、時間でも、焼き付かなかった可能性もあります。


が、今回の様にハイグリップタイヤを履かせて、スパ西浦モーターパークを1分13秒台のラップタイムで走行して、油温が134℃まで上がった場合は、焼き付いてしまうということはわかりました。

で、どうすれば良いかというと、大きな横Gが掛った場合でも、オイルがストレーナーの周辺から無くならないようにすればよいのです。


ちなみに、下の写真はストレーナーの様子です。


IMGP7493.jpg


オイルフィルターの左に見えている、黒い筒状のものがそれです。

エンジンオイルは、このストレーナーの先端から吸われオイルポンプに行き、その後エンジン全体に行き渡るのです。


参考までに、キャリイ(DA63T)の場合は下の写真の様に金属性で、吸い口に茶こしが付いていますね~w


DSCN6158.jpg

で、どう対策するかというと、吸い口の周辺を囲うような物(バッフル)を装着すれば良いのです。


イメージとしては下の写真の様な感じです。


IMGP7495.jpg


説明のために段ボールで簡易的に作ってみましたが、実際はこれをスチールやアルミで製作して固定します。


こうする事で、激しい横Gが掛った際でも、バッフルの周辺からオイルが無くなること(=エア吸い)を防げるのです。


ということで近いうちにバッフルを製作して、エンジン載せ換えの際には装着したいと思いま~す。


乞うご期待!

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