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2016.11.23 ハイゼット用LSDとキャリイ用LSDの違い
少し前になりますが、ハイゼットトラック(S500P/S510P)のLSDオーバーホールを行いました。
500系ハイゼットは新車が出てからまだ2年ですから、LSDをオーバーホールするハイゼットとしては日本初かも知れません!
LSD組込み作業のブログは時々書いていますので、本日はハイゼット用LSDとキャリイ用LSDの違いにスポットを当てて見て行きたいと思います。
LSDはクスコ製になりますが、ハイゼット用を分解した写真がこちらです。
プレッシャーリングの両側にあるプレートの枚数が、片側5枚ずつであるのがわかると思います。
ここでキャリイ用を分解した時の写真を見てみると・・・
何と片側に7枚ずつのプレートが有ります!
恐らくキャリイ用のデフの方が容積が大きいので、入るプレートの枚数が多いのだと思います。
しかしキャリイ用のプレートは、プレッシャーリング側から数えて3枚目と4枚目が内爪、5枚目と6枚目が外爪になっています。
同じ側に爪が出ているプレートを隣り合わせにすると、LSDの作動に全く寄与しません(>_<)
つまりキャリイのLSDは、クスコがわざと効きを弱めて出荷しているということになります。
その結果、購入したままの状態だとキャリイ用もハイゼット用も、プレートの枚数は違えど効きは一緒ということになるのです。(イニシャルトルクが同じとして)
しかし、キャリイの場合は4枚目と5枚目を入れ替える(下画像)ことで効きを強くする技が使えますので、そういった意味ではキャリイ用の方が高級バージョンと言えますねw
さて、その他の部分についてですが、LSDのバックラッシュ調整を行うシムの使い方が少々異なります。
キャリイはぶ厚いシムを1枚入れるのに対して、ハイゼットは厚さ違いの薄いシムを3枚程度入れて調整します。
厚さ違いのシムを在庫する場合、ダイハツの方が少ない在庫で色んな厚さに対応できることになりますね。
話しが戻りますが、キャリイ用LSDは装着前(又はオーバーホール時)に効きを上げて組む事が可能ですが、ハイゼットにはその技は使えませんのでご承知おき下さ~いm(__)m
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