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ハイゼットトラック(S500P/510P) 冷却系

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2023.06.16 「ハイゼット(S5**P)用サブラジエターはヒーターを入れないと効かない」という誤解について

先日お客様からの問い合わせで「某商品レビューにハイゼット用サブラジエターはエアコンをHOT側にしないと機能しないと書いてありましたが本当ですか?」といった内容のものが参りました。

s-IMG20200618095235.jpg

結論を先に申しますとそんなことはありません。エアコンをHOTにしてもCOLDにしてもサブラジエターは機能します。

ただし誤解を生じやすい部分がございますので解説させていただきます。

わかりやすく番号順に説明をしますので、一つづつ理解しながら読み進めて行ってもらえればと思います。

1)弊社のサブラジエターはエアコンのヒーターコアに行くヒーターホースに割り込ませて設置します。(下図参照)
doc20230616101530_001a.jpg

2)エアコンのHOTとCOLDの切り替えは、エアコンから噴き出す風の流れ道を変えているだけなので、サブラジエターには常時LLCが循環しています。

ただし以下の2つの条件下においては話が複雑になります。

3)停車時、渋滞時などの低速走行時においては、サブラジエターのコアに走行風が全く(ほとんど)当たらないため水温はほぼ下がらなくなります。
これはメインラジエターにも同じこと起こりますが、メインラジエターは水温が100℃まで上がると電動ファンが作動して水温が強制的に下げられるため冷却系トータルで見れば問題はありません。

4)エアコンで暖房を利かせるとブロアの風がヒーターコアを通過するため、ヒーターコアでLLCが冷やされて停車時や渋滞時でも水温は下がります。(サブラジエターの有無とは関係なく下がります)
この状況だけを切り取って見ると「エアコンをHOTにしないとサブラジエターは機能しない」という誤解を生じる可能性があると思われます。(特に低速時)

余談になりますが、サーキットでのレースや走行会に参加されている方には広く知られていることですが、スポーツ走行時に水温が危険な領域まで上昇したにも関わらずペースを落としたくない場合は、エアコンをHOTにして送風して水温を下げるという技がございます。これは上記4)を利用したものになります。

話しを整理しますと、
①サブラジエターはエアコンをHOTにしてもCOLDにしても機能する。
②停車時・低速時はサブラジエターに風が当たらないため効果を十分に発揮できないが、水温が上がった場合は電動ファンでメインラジエターが冷やされるために問題はない。

バイパスや高速道路走行時の実測データによりますと、サブラジエターを装着すると水温は約5℃低下します。繰り返しになりますが、停車時や低速走行時にはサブラジエターは力を発揮しにくい状況になりますが、ハイペースでエンジンの放熱量が高い状況においては走行風が当たっているので、サブラジエターの効果を最大限発揮することができます。その点をご理解いただいた上でご使用いただければと存じます。

s-IMG_02641.jpg

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